日本がキャッシュレス後進国である要因とここ最近の伸びについて

こんにちは。

最近キャッシュレス還元が話題になっていますが、ここで私が疑問に思ったのが

「なぜ日本は他国と比べてキャッシュレスの普及が遅れているのか」ということです。

 

というのも、日本のキャッシュレス決済比率は他国と比べて著しく低いのです。

各国の比率を見ていくと、

韓国 89.1%

中国 60.0%

スウェーデン 48.6%

日本 18.4%

となっています。

 

これを踏まえた上で、

今回はなぜ日本がキャッシュレス後進国であるのかを書いていきたいと思います。

 

 

1.キャッシュレスとは

まずは簡単にキャッシュレスとは何なのかを説明していきます。

キャッシュレスは大きく3つに分類できて、

・前払い(プリペイド

電子マネー交通系、流通系)

 

・即時払い(リアルタイムペイ)

デビットカード

 

・後払い(ポストペイ)

→クレジットカード(VISAなど)

 

となっています。

LINEPayやPayPayなどはQRコードまたはバーコードにより、このすべてのサービスを提供することが出来ています。

 

2.各国の時代背景

他国と比較し、日本がキャッシュレス後進国になっていった理由を探ります。

 

・韓国

韓国は1997年アジア通貨危機の影響を大きく受け、消費者は脱税をしたり消費を抑えました。この影響から硬貨発行の削減を目指すことになります。1999年に政府はクレジットカード利用促進策をとります。内容は年間クレジットカード利用額を控除、年商240万円以上の店舗にクレジットカードの取り扱いを義務づけたり。

この影響により1999年から2002年までにクレジットカード利用額は6.7倍になり、

現在はクレジットカードの利用が主流になりました。

 

・中国

昔中国では偽札、脱税のような違法行為や印刷、流通に多くのコストがかかるなど多くの問題を抱えており、利害関係者の信頼が欠如している状況でした。

そこで、2002年銀聯という金融機関の連盟が設立され、加盟の銀行をオンラインでつなぐ。2004年には有名なAlipay、2013年にWeChatPayが登場。ここで政府は規制をかけなかったため、ある程度自由に動くことが出来ました。

結果今や9割の決済がAlipayかWeChatPayのコード決済で行われるようになりました。

 

 

共通するのは

支払いに対する課題がある」ということです。

 

中国と韓国を詳しく説明しましたが、アメリカやスウェーデンのような国も似たような経緯と課題を持っています。

 

しかし日本は現金に対する信頼度が非常に高い。治安もよく、現金の入手が容易に出来るなど他国のように支払いに対する課題がないのです。

 

ここで差が生まれたのでは無いのでしょうか。

 

 

3.キャッシュレス決済の心理

 

しかし日本ではここ最近でキャッシュレス決済、中でもコード決済がかなり増えてきています。

HONOTEの調査によると、2018年10月から2014年4月にかけてコード決済利用者が約2倍も増加したそうです。

 

そもそもキャッシュレス決済を利用しない消費者の心理はなんなのか。

まねーぶの調査によると、

 

1位 セキュリティが不安、信用していない

2位 現金で支払いたい

3位 面倒くさい

4位 使い方がわからない

5位 使える店舗が少ない

 

となっています。

 

逆に店舗側のキャッシュレス決済を導入しない心理はどうなのか。

MMD研究所の調査によると多くの店舗が共通して金銭の管理が複雑化することを避けている事がわかります。

 

逆に導入するメリットは大きいです。

キャッシュレス決済はビッグデータを利用することが出来るからです。

顧客情報を得ることで他事業と結びつけ事業拡大を目指すことができます。

 

しかし、実際ビッグデータを利用できるような企業は大企業と一部の中小企業なので、その他多くの企業は未だ導入できずにいます。これも理由の1つですね。

 

 

4.伸びの理由

ここ最近の伸びの理由は簡単で、今まで説明した消費者側と店舗側の不満を解消するような戦略を政府や一部の企業がとったからです。

 

例えば、

導入費と手数料を無料にし、入金サイクルを即日化することで店舗側の不満を解消しました。

 

キャッシュレス決済での還元も消費者に利用を促します。

 

課題点を明確にした上で必要な手を打っているように見えますが、まだまだ問題はあります。それはまた別のお話…。

 

 

 

5.まとめ

 

日本がキャッシュレス後進国である理由は

現金への信頼度が高いから。

そもそも支払いに対する課題が少なかったことが挙げられます。

 

しかしここ最近利用率は伸びをみせています。

その理由は過大な解決というよりは需要の創出に近いものがあるように感じました。

 

 

以上です。

読んでくださりありがとうございました。